意識しているのは「責任感を持つことと、高い倫理観を持つこと」。バリュー体現者インタビュー
皆さんこんにちは! WEMEX(ウィーメックス株式会社)広報担当です。
我々WEMEXは、社員全員が同じ方向を目指し再出発するため、大切にしていきたいことを改めてリーダーたちで話し合い、2023年4月にパーパス・バリューを設定しました。そして現在、私たちが設定したバリューを“自分事化”するための取り組みに力を入れています。
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そこで今回は、バリューを体現しながら働いている社員にインタビューを実施。業務を進める上で意識していることや、目指す先について話してもらいました!
■入社から1年半、Medicom Cloud関連の開発に従事
──早速ですが、まずは自己紹介からお願いします。
ヘルスケアIT事業部のプロダクト&サービス開発部、クラウド開発推進課に所属している堀池と申します。2022年4月に新卒入社し、今は一開発者としてさまざまな業務に携わっているところです。
──具体的にはどの製品に携わっているのでしょう?
Medicom-HRf Hybrid Cloudというオンプレミス型にクラウドの技術を活用した、ハイブリット型の診療所向け医事一体型電子カルテシステムを担当しています。院内にあるカルテデータをクラウドにアップロードし、iPadなどタブレット端末を使って外出先でも院内のカルテを参照できるシステムですが、この製品の開発と、保守・運用にも関わっています。
──クラウド化という部分は新しいところなのでしょうか?
そうですね。ここ3〜4年での新たな挑戦です。
当社では従来のオンプレミス型に対してクラウド技術の活用を進めています。第一弾として、カルテデータをクラウドにバックアップし、院内のサーバーに障害が発生した際もクラウドサーバーに瞬時に切り替えて業務を継続できるBCPサービスの開発を行いました。WEMEXのクラウド連携システム「Medicom Cloud Connect API」の技術を活用し、他社の予約システムや会計システムと繋がるAPI連携の開発が第二弾です。
そして第三弾が、カルテを院外から参照できるマルチサービスの開発です。私は、第三弾の部分からジョインしました。
──課の中でも現在どういったチームに所属しているのでしょう?
クラウド開発推進課の中に5つのチームがあり、僕はその中のMedicom Cloudチームに所属しています。
──2022年に入社してからずっとそのチームですか?
課のメンバー内での入れ替えや他の課との合流などがあり、今のチームの体制になったのはつい最近の2023年の10月からです。ただ、担当している製品群は入社してからずっと同じで、Medicom Cloud関連の開発に携わっています。
──プロジェクトごとに大きく内容が変わるのか、それともずっと保守・運用をされているのか、どちらが多いのでしょうか?
保守・運用に関しては開発メンバーも携わりますが、専門の保守部隊がいるのでその方々に引き継いでいます。我々開発部隊は、どんどん新しいものを開発したり、バージョンアップして修正・機能を追加したりという形での開発がメインですね。
──具体的な業務内容を教えてください。
クラウド基盤やAPIの開発がメインです。それに付随し、業務委託をしている外部の会社と連携する上でのプロジェクトマネジメントにも携わっています。
あとは、開発したサービスについて「こういう製品があります。使ってみてどうですか?」という先行モニターという形で実際にドクターのところにお伺いし、ヒアリングを行い、今後開発をどう進めていくか、重大なバグがないかを現場目線で見ていただくところにも関わります。
──ドクターへのヒアリングにも同行されているのですか?
はい。プロジェクトごとに異なりますが、営業担当者と企画担当、開発担当がセットでお伺いして現場の意見を聞いています。
企画開発がセットになった製品開発チームが「こういう製品があるのでモニターを手伝ってくれませんか?」と呼びかけ、手を挙げた営業担当者と同行するのが基本的なスタイルです
■「初志貫徹」がモットー
──働く上で大切にされていることはありますか?
「初志貫徹」をモットーとしていまして、入社を決めた理由も、そもそも大学選びの時から「医療に携わりたい」という気持ちがベースにありました。工学を医療に応用する研究ができる研究科を見つけ、その大学に行こうと決めました。
就職活動を進める上でもその軸がブレることなく、その中でWEMEXの前身であるPHC株式会社への入社を決めたのは、自分のやりたいことが一番実現できそうだと感じたからです。
──“医療”というブレない軸があるとのことですが、元々は医師を目指していたのでしょうか?
高校1〜2年生の時は、医学部に入りたいなと思っていました。ただ、2年生の冬にしっかりと進路を決めなくてはいけない時に「部活もちゃんと頑張りたいし、医学部は難しいかな」と感じたんですよね。
学校の先生に相談すると「医療はこういうところでも学べるよ」とさまざまな選択肢を与えてくださり、いろいろなご縁があり、工学部のバイオ・医工学コースに進むことにしました。
──ブレない軸がある中、業務の中で意識していることはありますか?
医療IT企業なので、強い責任感を持つこと、高い倫理観を持つことが大事だと思っています。
「強い責任感」に関しては、バリューをさらに課で噛み砕いたものの一つで、「高い倫理観」については、PHC時代に掲げていたバリューの一つでした。
医療情報を扱うからこそサイバー攻撃などの脅威からしっかり守ることができているのか。今後IT化をもっと進めていかなくてはならない医療業界の中でしっかりと使いやすいシステムになっているのか、ということを意識しながら業務を進めています。
■現場が抱えている課題を技術で解決したい
──堀池さんが個人的に立てている目標はあるのでしょうか?
「現場のドクターが抱えている課題を技術によって解決したい」という信念があり、大学と大学院でより深く研究し、ここへ入社し…と進んできているので、この信念は、私が昔からとても大切にしている目標でもあります。
──そもそも“医療”や“技術”という面に興味を持たれたのはなぜだったのですか?
医療ドラマが大好きで、それをきっかけに医療に携わりたいなと考えるようになりました。そして、工学畑で学んできた技術を持っているので、医療と掛け合わせてどうにかしたいという気持ちが生まれてきたのかなと思います。
大学院では、実際に病院に伺って現場のニーズを見つけ、それを解決するような製品プロトタイプを企画・開発する実習がありました。自分の目で見て観察したり、現場で対話させていただいたりしたことで、さまざまな課題が見つかりました。
「今あるこの技術を使えばすぐに解決できるはず」と思うのですが、扱うのが医療情報なので「自分のカルテデータが使われるのは嫌だ」と思われる方は多とおもいます。また、法律上の規制などもあるのが現状です。
個人情報の提供や開示に対する患者さんの意識もそうですし、国の制度や法律自体も同様に、クローズドされている障壁があるということを感じています。それを何とかして乗り越えたいなと思っているところです。
■「これまでと新しいものを掛け合わせるところが分かりやすい」バリューへの印象を明かす
──バリューを聞いた時はどういった印象を持ちましたか?
1972年に医事コンピューターを開発した歴史がある会社で、そこがいいなと思って入った身ではあったのですが、今までやってきたことや大切にしてきたものを持ちつつ、新たな領域にチャレンジしていくという意思を感じ、これまでのものと新しいものを掛け合わせるというところがすごく分かりやすいと感じました。
──堀池さんの話を聞いていると、「バリューが出来たから体現しよう」というよりは、元々の考え方に近しい部分があるのではないかと感じたのですが、自分の中での落とし込みや納得感についてはいかがでしたか?
そうですね。元々持っていた考えと近しいと感じたので、落とし込みはスッとできました。「そういうことを目指す会社なのだな。私もそう思っていますよ」と。
──バリューの中でも特に共感できる部分、反対に自分の中では新しい部分はありましたか?
バリューは三本柱で成るものであり、特にこれが大事というのはないと思いますが、その中でもしいて言うのであれば「誠実×情熱」は自分が持っているものと一番通ずるのかなと思います。
反対に新しかったのは「先駆×共創」ですね。先駆自体は元々掲げられていましたが、そこから共創が掛け合わさることで「周りを巻き込んでいこう」「輪を広げていこう」という意図が感じられました。医療DXを個々で進めるのではなく、周囲と協力をして裾野を広げようというのは新たなチャレンジだと思いましたし、今後の医療業界で必要なことであるとも思いました。
──日々の業務で、ここはバリューと繋がっていると感じる部分はありますか?
まずは、今我々が開発しているプロダクトが、新しい技術を使って輪を広げていこうというものなので、プロダクトそのものが先駆×共創を表しているのではないかと思います。
挑戦は、これまでPHC時代でも大切にしてきたことですし、全社員が共通して持っていることではないでしょうか。ただ、進化に関してはまだまだこれから伸び代があるということで、今後の成長を見守っていただきたいのが本音ではあります。
最後に、誠実×情熱については、これまで50年の歴史がある中で、2年に一度の診療報酬の改定や、政府からの医療政策の方針変更に対応し続けてきた誠実さを、若手社員の身ではありますが感じています。
そういった誠実さや情熱を、今後周りの方をもっと巻き込んで理解していただき、共感してくれる人がどんどん増えた先に、その輪の中心になれたらいいなと思っています。
■医療DXのパイオニアであり、その中心でありたい
──バリューを体現することにおいて、意識されていることはありますか?
意識しようとは特に思っておらず、逆に無意識下で常に心に置きながら業務に取り組めているのかなと思っています。
ただ、何かのアクションに対して「それってどうなんだろう?」「どういう意図があるんだろう?」「それってバリューに沿っているのかな?」と疑問に思った時に意識することはありますね。
──現状もバリューを体現している堀池さんですが、さらにもう一歩「こういうことにチャレンジできるといいな」と見えていることがあれば教えてください。
それで言うと、今担当している電子カルテやレセコンといった既存事業はデータの真正性や安全性が非常に重要なので、ChatGPTのような生成AIなど最新技術があっても、中々スピード感をもってドクターの元にお届けできないのは課題に感じています。
医療情報の安全性に誠実に向き合う一方で、世界の最新技術を取り入れる動きをより加速することができたら、医療はより面白くなるだろうなと思っています。
そして、先ほども言ったように、医療DXのパイオニアであり、その中心でありたいと思っています。少し大口を叩いてしまうと、「皆さん、我々に安心してついてきてください!」と伝えたいですね。
──「皆さん」というのは、医療業界に携わる方ですか?
医療業界に携わる方はもちろん、これまでの顧客の皆さま、パートナー企業の方もそうです。
そして今後、医療IT事業だけではなくヘルスケア領域にもどんどん取り組んでいった時、これまでは「弊社と医療機関の皆さま、パートナーの方だけ」だったのが、その患者さま、(予防医療の観点から)自身の健康を願う人々など、ターゲットがより幅広くなっていくと考えています。そういった意味の“皆さま”ですね。
──ありがとうございました!